たそ図書館

読書は好きですか

あなたが変わればいい本になる

 

今回紹介する本は
西岡壱誠著
東大読書

今回の本から得れたこと

  • 地頭は生まれ持った能力ではなく、
    いつからでも鍛えることができる
  • 読書の心構えは
    カバーや帯などからヒントを得て
    下準備して読む

こんな人にオススメ

  • 読んだ内容を忘れてしまう人
  • 難しい本を読むのが辛い人
  • どんな本を選んだらいいか悩んでる人


【目次】

読解力
論理的思考
要約力
客観的思考
応用力

地頭が良くなる
5つの力

まず、地頭力とは、
素の頭の良さを表す言葉として使われます。

つまり
自分で考える力のこと
です。

なので、
地頭は元から決まっていて、
強化できないものだと
決めつけてしまいがちです。

ですが、地頭は、
本の読み方を変えるだけで、
鍛えることができます。


その読み方とは、
能動的に自分の頭で
考えながら本と会話するつもりで
読むことです。

そうすることで、
知識をものにすると
同時に地頭力が身につきます。

そして、
タイトルにあるように
東大生の多くが
能動的に読書をしています。

また、
5つの力がこの地頭力を支えています。

それは、

  • 読解力
  • 論理的思考
  • 要約力
  • 客観的思考
  • 応用力

のテクニックを身につけることで、
成り立ちます。

読解力

読書は読む前から始まっています。

なので、
本や文章が読めないのは
9割準備不足です。

読解できる人は、
文章の外から
ヒントを得る力があるから
素早く正しく読んでいます。

また、文章のおうよその内容は、
文章の外側にヒントとして、
散りばめられています。


そして、
過去に読んだものも新しいものに
関連させることができていきます。


本を読む行為とは、
暗い森の中を彷徨うのと同じです。
ゴールも分からず、
足下も確認できないで
歩いていたら途方に暮れてしまいます。

なので、
2つの準備をしてから歩き始めるには、
ライトと地図
が必要です。

ライトとは、
装丁(カバーや帯)から
しっかりとヒントを
得るようにすることです。

タイトルや帯には
読む上での
大きなヒントや内容が
一言で表されています。

ヒントになる情報が認識できるので、
情報量の多い本や難しい本でも
適切に読めるので、
一を聞いて十を知ることが可能です。

その手順とは

  • 情報が引き出せるか考える
  • 引き出した情報を
    付箋に1枚ずつ書き出す
  • 帯の両面を読み
    得られる情報を付箋に
    1枚ずつ書き出す
  • 著者のプロフィールから
    得られた情報を
    付箋に1枚ずつ書き出す
  • 集めた付箋は読み進める中で見直す

です。

この付箋を残しておくメリットとは、
手を動かすと記憶に定着しやすいので、
読解力を高める効果があるからです。

そして、付箋を見直すこことで、
ヒントになる付箋を
すぐに探すことができます。

この時に3つのことを
意識するとやりやすいです。

  1. 分ける
  2. つなげる
  3. 深読みする

をするとヒントのきっかけになります。


そして地図とは、
自分がその本から
何を学ぶのか仮説を作って読めます。

目的を持つことで、
全体の流れを理解するのに役立ちます。

なので、
完璧の地図を作ろうとせず
ゴールだけ決めて、
読みながら仮説を
修正していけば大丈夫です。

また4つの手順があります。

  1. 目標を付箋に書き出す
  2. 目次を見ながら
    道筋を考え、まとめる
  3. 現状を考え
    道筋の下にまとめる
  4. 仮説と違うところが
    出たら都度修正する


ゴールから先に設定するのは、
目標を自分の近くに設定すると
絶対にその先に
行き着くことはできないので、
できるだけ遠くに行くため
です。


この2つがあって初めて、
読解できる状態になります。

装丁から足元を確認しつつ、
仮説によって
目的地を決めていくことで、
本全体を読むことができるようになります。

論理的思考

読書の注意点がありました。
それは、
本の 読者になってはいけない
ということです。

読者として、
書いてあることを
”はい、そうですか”
と受け入れるのではなく、
記者になって
本を理解しようと
思いながら読まないといけません。

記者になると2つの効果が生まれます。
感情の色がつく
文章の流れが追いやすい
です。

感情を込めて読むことで、
1つの文からたくさんのことを想起でき、
著者が書いている時の感情も
同時に理解できるようになります。

そして、感情を理解すれば、
全体の流れが理解できるので、
単なる事実の羅列ではなく、
論理展開が格段に追いやすくなります。

それでは、論理的思考を身につけるには、
質問と追求
が必要になっていきます。

質問をする前に
読解力の差についてですが、

低い人 高い人
情報を鵜呑みする 常に質問を考えながら読む姿勢がある
文字の羅列を見て情報を得ている 情報を自分の中で質問を考えて読解する


情報と知識は違うものなので、
情報を知識にするには、
自分が抱えた質問に対しての
回答を出すというプロセスが
必要になってきます。

入ってきた情報を吟味して
考える過程をとると
情報を知識に変えることができます。

ですから
質問を考えないと
知識が得ることはできません。

その方法として、

  • 質問になる部分を探して見る
  • 質問が見つかったら付箋を貼る
  • 質問の回答が出てきたら
    さらに付箋を貼る
  • 重要だと思う質問を
    ノートに写しておく

です。

そして、
重要な質問というのは、
著書が最初に提示していたり、
問いかけのあとだったり
します。

その質問が
他の質問のヒントになる
可能性もありますし、
長い本を読んでるうちに
忘れてしまうから
質問が出てきたら
ノートに写しておきましょう。


これができた上級者の方は、
本の中から疑わしいことを見つけたら
自分で調べて追求することもできます。

これをやるときは、
常に疑問を抱きつつ読んで行き、
抱えた疑問が解消されるか
残り続けるかを見極めていきます。

本や章を読み終わるまで
残り続けた疑問を
ノートに写し調べることで、
その疑問に対する答えが見えてきます。


これをすることで、
考える力を徹底的に鍛え上げる
より深い知識が得られる
ようになります。

要約力

本を読む上で一番気をつけることは、
要約できるか
です。

しかも
一言で言い表すことが目標です。

ちゃんと理解しているからこそ
短くまとめることができます。

しかし多くの人が
わかった気になっています。

それは、単純に本が長いからです。

だって、長く語られていた方が
話を聞いた気分になるし、
情報がたくさんあるから
情報を整理してなくても
わかった気になれるます。

ですが、本は魚に例えることができます。

作る側は、
最初から最後まで
一本骨になる主張について、
身となる例えなどで
自分の意見をそれっぽくしています。

そのため、
言いたいことは
最初か最後に出てくるのが大半です。

それでは、
読む側の立場ではどうでしょう。

魚を美味しく食べるためには、
身と骨をきれいに分ける必要があります。

骨である著者の
本当に言いたいことを
見つけ理解することで、
自分の意見が持てるようになります。

そんな魚を美味しく食べるやり方は

  1. 1節分、1章分を読んで
    要約的な一文を探す
  2. その一文を30字以内でまとめを書く
  3. まとめを含めて
    本全体のまとめを140字以内で作る

です。
要約的な一文を探すには、

  • 最初と最後の近くの文
  • 接続詞の後の文
  • 語尾が疑問で割っている文

最初に質問,最後に回答が
書かれている場合が多く
これが骨の可能性があります。

接続詞後は
著者が伝えたい主張や
世間一般の間違った認識を
否定するので重要そうです。

断定よりも
疑問で終わると
より強い意味になります。


一言で言い表そうとすると思い悩みます。

多くの情報量から
取捨選択をしていくので、
必要な部分がどこか考えるとともに
自分の意見も同時に
まとめることができます。


骨を上手く抜き出すことができたら、
次に何がくるか推測できるようになります。

私たちは日常的に実践しています。
流れがある程度予測して、
次の文を読んでいます。

なので、
新しい節、章を読む前に
まとめた要約文を見直していき、
次の節、次の章のタイトルを確認し
次の節、章には
何が書いてあるのかを考えて
ノートにまとめてみる
そして、その章でも
要約読みを行い
推測がどれくらい正しかったかを
確認することです。

すぐには難しいので訓練が必要です。

しかし、
身につけようと思えば身につくものです。

これを身につければ、
難しい本も読みやすくなっていきます。

客観的思考

本の読み方は
1冊読んでから次にいきますが
1冊からは1人の意見しか書いていなません。

そうすると意見が偏ってしまいます。

同じ問題であれば、
人の数だけ正解は存在しています。

なので、1冊読んでる間に
同じジャンルの本を同時に読むと
客観的な目線で
インプットすることができます。

能動的に文章の内容を
自分で噛み砕いて
考えを巡らせて読むことによって、
別の角度から物事を
考える力が身につきます。

このとき選ぶ本は
共通する部分が多いが
ちょっと違う本にしましょう。

受け取る情報が全然違うと
1つの情報やデータでも
解釈が異なってきます。

その解釈の違いの原因を
探して調べることで、
自分の意見が正しいと考えず
フラットに情報を
受け取ることができます。

また意見と意見が
交錯するポイントを見つけると
議論の点が見えてきます。

そうすると
意見が分かれるポイントが理解でき
多面的な思考を鍛えることができます。


客観的に見てすぐに別の本で
検証しながら読み進めることで、
読解力を底上げしてくれるだけでなく
思考の幅も広がっていきます。

応用力

読んだ本の内容が活かせないのは、
本と会話をしていないからです。
会話する方が内容を理解できるのは、
自分が相手に話す時間が
あった方が頭に残りやすくなります。

なので、
本は 本は質問に答えてくれるツールです。

また話すとは
日本語では、
相互的な会話と一方的な伝達が
ボカされていますが、
英語では、
talkとspeakで使い分けられます。

  talk speak
種類 相互的な会話 一方的な伝達
内容 本当に得たい情報を活かす 本を読むという行為は著者からspeakされている


そのため議論することで、
記憶に定着しやすくなります。

議論する相手がいないという人は、
感想を言葉にすることも議論です。

噛み砕いて理解し、
自分が感じたことを
表明するというプロセスを踏むことで、
切り取った内容を
自分なりに解釈したり
自分なりに言い換えることができます。

そして読んだ内容を
後からアウトプットしようと
意識を働かせながら
インプットすることができます。

インプットを
自分の知識にするのがアウトプットで、
アウトプットしようと考えるから
インプットの質が高まります。

地頭のいい人は、
暗記力が優れているのではなく、
得た情報を
その場ですぐに
自分の知識する

方法を知っている人です。

記憶に定着させるには、
今までの流れを実践していきます。

最初に準備した
仮説の答え合わせをして、
目標が達成しているかを確かめていきます。

各章の要約を行なって、
アウトプットしていきます。
最後に自分なりの結論を出して、
その本の意見が正しいか判断していきます。

まとめ

東大生の多くは
生まれ持って頭の出来がいいものだと
思われてきましたが、
読書を使って鍛えることができます。

そのためには、
本と徹底的に議論をして、
仮定を作り、
会話することが重要です。

能動的に読書をすることで、
著者が本当に言いたいことを
読み解くことができ、
知識を自分のものにすることが可能です。

手にとった本の
表紙、裏表紙、帯を見て、
その本は
何を言おうとしているかヒントを得れます。

また、その本から
何を得るか目的を考えて読むことで、
読書の意味は大概得たと言えます。

そして、
アウトプット前提で
インプットすることで、
良質なインプットになり頭に定着できます。

なので、各章ごとに要約的な一文を見つけ、
次の章を推測して、
全体のまとめをすることで
知識に変換可能です。


これから読書を趣味で終わらず、
発信することで
インテリアからインテリジェンスに
していけばいい本に出会える。

悩んだらとりあえず
誰かのオススメから読んでいく。

 

西岡壱誠著
東大読書でした。